しようぐん⚡雷恐怖を克服する

雷恐怖症 のため、雷克服計画書を作成し自分自身を実験台にして実践しています。

寿司ずきんちゃん

むかしむかし、あるところに、とても可愛らしい寿司好きの女の子がいました。
おばあさんにつくってもらった「トロは中トロ コハダ アジ」と刺繍されたずきんをいつもかぶっていたので、周りからシブがき隊のファンだと思われていましたが、飲み会の度にカラオケで仮面舞踏会をリクエストされるのが嫌だったので、最近は刺繍が見えないように裏返して装着していました。
 
ある日、寿司ずきんちゃんはおかあさんに頼まれて、病気で寝込んでているおばあさんのところへお見舞いに行くように言われました。お土産に、酢飯を詰め込めこんだバスケットとしょうゆの一升瓶をおかあさんから渡されました。お母さんは寿司ずきんちゃんを一人で行かせるのが心配でしょうがありません。
「寿司ずきんや、寄り道をしないようにいくのですよ。もしも、赤紙が届いたら一升瓶を飲んで逃げるのですよ」と言って見送りました。
 
寿司ずきんちゃんはおかあさんの言いつけをちゃんと守り、ばれないように回転ずしであなごを10貫つまんで小腹を満たし、おばあさんのおうちにつきました。
 
「おばあさん、こんにちは。病気の具合はどう?」
「おや、寿司ずきん。よく来たね。こっちへおいで」
寿司ずきんちゃんはおばあさんのベットに近づきます。
するとベットの隙間から見事にパンプアップされた上腕二頭筋が見えました。
「おばあさんの上腕二頭筋はどうしてそんなにチョモランマなの?」
「それはね、毎日腕立て伏せをしているからだよ」
「脚がゴリラみてぇだな!おい!?」
「それはね、毎日スクワットしているからだよ」
「腹筋グレネード!」
「はいっ!ずどおおぉーん!」
 
孫に褒められて上機嫌になったおばあさん。
ステージに上がってキレキレのボディを披露し始めました。
寿司ずきんは、ちょっとメンドクセェなぁと思いつつ、もってきた酢飯で手巻き寿司を作りながら、たまにステージに向かって「はい、キレてるよ!」「どんどん迫ってくるよ!」と掛け声をかけてあげました。
それから、寿司ずきんとおばあさん、漁師さんの3人で手巻き寿司を食べました。
めでたし、めでたし。